twitterをする方が増えたった140文字の情報を読んだだけで、片寄った主張や思想がさも正当であると勘違いをしてしまうケースが増えています。
ひとつの言葉や事柄を切り取って判断すると、実は別の所で大きな損失や問題が生じることは当たり前なのに、見落とした状態で判断して主張して投票した結果、全体で見るともっと悪い状態になってしまう。日本ではそんなことが何年も続いていると思うんです。
なにかを得れば(選べば)、なにかを失う(諦める)。
この当たり前のことを忘れた議論や、そういった主張しか出来ない評論家諸氏に一石を投じたく、このサイトを始めました。
何個か例を挙げますので、各記事へのはご理解頂いてからのコメントなどをいただけるようお願いいたします。
どんな主張も一面からだけ見ないで、逆の視点でも検討して欲しい
優生保護法から母体保護法へ
一般的には廃止により出産適齢期未満の女性の権利が拡大・回復した良いことだだらけのことだと思われています。
全く別の角度から考えると
- 過去の過ちを認め、国家が賠償責任を負うリスクを背負った
- 重度の精神又は身体の障害を持つ子供が生まれる可能性が増えるリスクを背負った
これは、後々国家からの支出が増え、その費用は国民が広く負担することになります。
その結果、大きな被害の出る自然災害の発生時に、救助に来てくれる自衛官が減ることもありえる訳で、「無条件に良いことではない」と言う主張にも一理あるのです。
セクハラ対処かG20出席か
旬の話題ですが、概ね麻生氏擁護・与党支持・野党ダメだ派の方は
- 世界との話し合いの方が国内の財務省問題より大切だ
- 出席に反対する野党はけしからん
などの主張をされていますし、野党支持の方は「そうかもしれない」と思って野党支持の発言ができなくなっている様です(2018/4/20現在)。
この問題は、どちらを支持するかは別として、女性記者か男性次官のどちらかが重大な人権侵害に合っているのは間違えありませんよね?
そうずると究極的には「一人の人権」と「集団(国家)の利益」のどちらが優先なのか? と言う簡単には答えを出せない問題なのです。
沈黙の艦隊にあった印象的なシーンで、「もし小さな難破船に数名の人間がいる状態で、伝染病に罹患人間がいたらどうするか?」と同様に、政治家が政治生命と全人格を賭けて回答すべき問題であり、どちらの意見もtwitterなどで軽々しく同調・反対できるものではないと考えています。
郵政省の民営化
小泉内閣が郵便局などの民営化を目指した際に、郵便局員=既得権を持つ人々(特に地方の特定郵便局局長を指し)と判断し、それを剥奪する事は良いことだと小泉氏を支援しましたが、当時の郵政公社職員(=公務員)を全員民間のサラリーマンにし、雇用時の約束を国が守らないことを認めた訳です。
これは「国家は国民との約束を守る必要が無い」と国民が認め、承諾したことに(戦争時に国家の為に亡くなった方を祀る靖国神社に参拝する事を反対する考えと同じ=過去の国家の約束を違えても構わないと言う判断。ここではA級戦犯問題と切り離して書いています)なるのです。
靖国神社参拝を強行し過去の約束を守る小泉元総理と、公務員として雇った(雇用を約束した)人を解雇する(民間企業が再雇用)小泉元総理、と考えると、簡単に全てに賛成できないことがお分かり頂けると思います。
「抵抗勢力」と呼ばれた方々には「既得権益者からの支援が欲しい」だけではなく、「国家は永遠に国民との約束を守るべき」だと考えていた方もいたはずです。
原発は推進すべきか、廃炉に向かうべきか
推進派は主に「資源の無い日本では電源のベストミックスが必要だ」
反対派は主に「危険だ、事故が起きたらどうする。再生可能エネルギーを」
となって主張していると思うのですが、大事な事は
「平時でも原発からは放射性物質が大気及び海へ放出されていること」及び、
「放射性物質の危険性は、現代の科学では完全には把握できていないこと」です。
なので
- 少数の命を犠牲にしてでも全体の利益の為に原発を推進すべきである
※犠牲者の家族は全力で支える前提で。 - 全体が化石燃料発電で健康を害するリスクより少数の命が大切だから反対である
※犠牲者の健康回復は全力で支える前提で。
こんな主張なら政治生命を賭した主張なので真剣に聞きたいと思いますが、ほとんど耳にすることがありません。
また、「電力会社の闇」的な反対意見も良く聞きますが、原発に代わる利益確保の方法を提案しなければ、民間企業である電力会社が「儲かる原発」をやめるわけが無いことも、書き添えておきたいと思います。
当サイトはなにかを主張すことが目的ではなく、おかしな主張を読者が簡単に受け入れない様にしたい
主権在民の民主主義を成立させるには、概ね次の二つの方法があります。
- 代表を選び、ある程度の裁量を与え、多少意見が異なっても信任しながらスピードを優先する
- 一定以上の規模の案件は、スピードより民意を優先し主権者が投票によって決定する
日本は1を選択しているのですが、政党や政治家の熱心な支持者の多くがアイドルのファンの様になってしまっていると思えます。
アイドルであれば(男性目線で書かせて頂き失礼します)、ロングヘアーの女性がタイプでファンになり、好きになったからその女性がショートカットになっても応援することが多いでしょう。それは惚れた(好きになった)だけですから、誰にも迷惑は掛からない全く問題の無い行動です。
これと同じ感覚で政治家を考える人が多いのは残念ですが現実で、ロングヘアー(とある政策でAを選択)の政治家がある日ショートカット(同じ政策でBを選択)を始めても、「○○氏の政策だからOK」となっている主張をtwitter等で頻繁に目にします。
政治家のファンになることに問題はありませんが、ファンとして応援していることを忘れ(隠して?)、「政策が素晴らしい」「発言が素晴らしい」などと言ってしまうのは、滑稽ですよね。ただ「好きなんです」と正直に言えばいいだけなのに。
「好きだから」の宣言しての発言にはおかしな点が無いので、反論するつもりはありません。
右、左、ネトウヨ、パヨクなどの表現をする方へ
当サイトは主義主張をグループ化することを否定はしませんが、分解して一点ずつ検証することを目的としていますので、グループ化して批判(ひとまとめにして馬鹿にする)することが目的の方は、別の場所でお願いします。
コメントをいただきましても、公開しませんし、お返事もいたしかねます。